手の指をドアで挟んだり…足の小指をタンスにぶつけたり…。
誰もが一度は経験があるのではないでしょうか?
そんな時に困ってしまうのが『血豆』ですよね。
爪の内側に出来てしまうとどう処置していいか悩んだり、痛みは引いても変色した部分がなかなか治りませんよね。
今回は、爪に出来てしまった『血豆』の対処法や治し方についてまとめてみました。
また、外傷の自覚がないのに爪に血豆が出来てしまっている時に、疑わなければいけない危険な事例にも触れておきます。
爪の血豆とは
爪下血腫(そうかけっしゅ)と呼ばれ、読んで字のごとく爪の下に出来てしまった血腫のことを言います。
指先の怪我は、人間の怪我の中でも一番多い怪我なので、誰でも爪下血腫になった経験があると思います。
そして、一番悩むのが『爪の内側に出来てしまっている』ので対処法や治し方がよくわからないですよね。
爪下血腫の対処法や治し方
まず、挟んだりぶつけたり外傷があった場合にすぐに行って欲しい処置法は『冷やす』ことです。
室内であれば水道水を5分から10分当て続けましょう、出先であればコンビニなどで氷を購入すると良いかもしれません。
冷やすことにより、患部の炎症や腫れを抑え、後に残るダメージを最小限に抑えることが出来ます。
突き指や骨折など、日常やスポーツなどで起こる打撲などの外傷は『まず冷して炎症や腫れを抑える』ことが真っ先に行いたい処置法です。
冷やして痛みが落ち着いた後に、そっと患部の状態を確認してみましょう。
爪下血腫に限らず、血豆の処置法で必ず議論になるのがこの問題かもしれません。
血豆の血を抜く抜かない
結論から言ってしまえば、どちらも間違っていません。
ただ、爪下血腫の場合は爪の内側の血を抜くことになるので、爪が邪魔して簡単ではないですよね?
判断基準は以下の通りです。
- 血豆が爪の3分の1以上を占める
- 痛みが強く引いていかない
このような条件がなければ、基本的には自然治癒で大丈夫です。ただ、変色した爪が綺麗に生え変わるまで時間がかかるのが難点です。
では、上記のような条件でなぜ『血を抜いたほうがいい』かです。
血を抜いたほうがいい理由
血豆(変色している部分)が大きかったり、痛みが強く引かない場合は内側のダメージは深刻かもしれません。
内側の炎症が、血を抜くことで和らいだりする場合は多くあるそうです。
また、血豆が大きいほどダメージを受けている箇所も大きくなるので、今後に生え変わる爪の形に影響を及ぼすかもしれないということです。
爪の先端であれば綺麗な爪に生え変わることがほとんどですが、爪の根元の場合はダメージが大きいと後々に巻爪になってしまったり変形した爪が生え続けたままになってしまうのです。
とても気になる爪下血腫の血の抜き方です。
爪に穴を開けて血を抜く
やり方はシンプルです。裁縫に使う針やゼムクリップの針の部分を使います。
慎重にクルクル回しながら爪に小さな穴あけるのですが、注意しなければいけないことは細菌感染などの二次被害です。
針をしっかり熱して消毒液などを使って万全で望みましょう。
ただ、針を使って爪に穴を開けることは簡単とは言えませんよね?
私は先端恐怖症で針を持つこともできません…ましてや自分の爪なんて絶対に無理です(笑
この動画はとても参考になるのでチャレンジする前に視聴しておきましょう
動画を観て、「絶対に自分には無理!」と思った人も多いですよね?
そんな時は無理してはいけません、プロに任せてしまいましょう。
爪の血豆は形成外科や皮膚科
私も経験があるのですが、材木の角材を指に落としてしまい爪が真っ黒になってしまいました(笑
骨折した時にお世話になった形成外科へ行ったのですが、対応はとても慣れていましたので迷ったら形成外科です。
私の場合は、針で穴を開けるのではなく注射針を突き刺して血を抜き取っていました。
歳がいくつになっても注射は条件反射で怖く感じるものです、しかも指先!
処置時間は10分もかからず終わり、痛みもすぐに引いたのを覚えています。爪の穴も極小だった為、ガーゼを当てて絆創膏を巻くだけと簡単でした。
ただ、綺麗な爪に生え変わるまでには時間がかかってしまい、一般的には手の爪で3ヶ月、足の爪で6ヶ月ぐらいかかるそうです。
外傷に覚えがないのに爪に血豆
「爪は健康のバロメーター」などとよく言われます。
私も一人暮らしの若い頃は、自己管理が甘く栄養失調で爪がよくボコボコになっていました…。
定期的に爪を観察する癖を付けておくといいかもしれませんね。
そして、覚えがないのに爪に血豆のようなものが出来ているならば要注意です。
次のような原因を疑わなければいけません。
メラノーマと呼ばれる皮膚がんの一種
メラノーマとは、悪性の腫瘍で皮膚がんの一種です。
血豆のような点状でできる場合もあれば、爪の形に沿って縦に筋が入ることもあります。
そして、メラノーマと疑わしき場合は速やかに皮膚科へ行って下さい。
メラノーマはとても進行の早い癌(がん)なので、迷っている場合ではないのです。見つけるのが早い場合は切除手術で取り除くことが出来ますが、指ごと切断というケースもあります。
また、抗がん剤治療や放射線治療など、それこそ命にかかわり生活が一変するような事態にもなりえます。
爪の異常を動画で確認しておくべきです。
アジソン病
爪に黒い線が入ったり、爪全体が茶色に変色することがひとつのサインです。
また、アジソン病の場合は爪1本だけでなく複数本に変化が起こる場合が多くなります。
アジソン病の主な症状は
- 倦怠感や疲労感
- 食欲減退
- 下痢や便秘
アジソン病は、副腎と呼ばれる腎臓の上にある臓器が弱ってしまう病気です。
アジソン病の治療はとても難しく、ホルモン薬の投与を行うことが一般的ですが、コレといった完治させる有効な治療法はまだ見つかっていません。
水虫
水虫というと足の指にできるイメージですが、原因は白癬菌(はくせんきん)というカビの菌が感染した症状です。
この白癬菌は、皮膚から爪に侵入してしまう場合があり、爪水虫と呼ばれる水虫症状になってしまいます。
爪水虫になってしまうと爪にこのような症状が
- 黄ばんだり茶色に
- 艶や透明感を失う
- 爪が分厚くなる
- 爪が取れたり欠けたり
そして、爪水虫になる場合は皮膚の水虫から始まっていることが多く、まわりの皮膚にも炎症が起こっていることがほとんどです。
爪水虫であれば、皮膚科で飲み薬や塗り薬を処方してもらい他の部位への感染を防ぎましょう。
水虫の怖いところは、自分だけでなく周りに感染させてしまうというリスクもあります。
ほくろ
爪母(そうぼ)と呼ばれる、爪が生えてくる根本の部分にホクロができることがあります。
この爪母に稀ですがホクロが出来てしまうと、色素が爪にも影響してしまい爪に線が入ってしまうことがあります。
爪母のホクロであれば悪影響もなく心配することはありませんが、見極めることが素人では難しいのです。
ポジティブに「たぶんホクロだから大丈夫」なんて思い込みは危険ですよね。
メラノーマであれば放置すると大変なことになってしまいます、このような縦の線が爪にあるようであれば、
すぐさま皮膚科で診察です。
さいごに
人間の最も多い怪我は指先です、指先の内出血が爪の血豆であることがほとんどです。
外傷に自覚があり、痛みが落ち着いたのであればそれほど心配はありません。
ただ、痛みが引かなかったり血豆の箇所が大きかったりするようであれば素直に形成外科や皮膚科へ行くことをオススメします。
指先の骨は繊細なので、意外と簡単に骨折していたりするものです、また、今後の爪の形が変わってしまったりと後悔しても手遅れになってしまうこともあります。
そして、外傷の自覚がない爪の血豆は危険なサインです。
インターネットで調べれば色々と判断することもできますが、まずは皮膚科でプロの診療を受けることが先決です。