食中毒の原因になる食材は何かと思い浮かべると、まずは肉や魚介類、卵などを思い浮かべますよね?

でも、実際には野菜が原因の食中毒もかなり起こっているのです。

もともと日本では生野菜を食べる習慣はなかったのですが、戦後以降、生野菜をサラダとして食べるようになってきたそうです。今では当たり前の文化なのでピンときませんよね。

最近では特に健康意識の高まりから、生野菜をより食べるようになってきたため、合わせて野菜による食中毒も増えてきているようです。

今回は野菜が原因の食中毒をまとめてみました。

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生野菜が原因となった食中毒


私のイメージでは野菜を食べるというと、生で食べるイメージがまず最初に思い浮かびます。

しかし、生で食べるのは肉や魚介類も食中毒のリスクが高くなりますが、同じように野菜にもいえることなのです。

肉や魚介類は調理の工程で火を通したりすることもできますが、レタスやきゅうりトマトなどは生で食べるのが当たり前ではないでしょうか?

でも、生で食べるのが当たり前の野菜でも食中毒は起こってしまうのです。

2000年以降でも、事件性のあった集団食中毒でもこんなにもあるのです。

発生年 事件内容
2002年 宇都宮市の病院及び、老人保護施設で発生したO157による集団食中毒事件。
昼食の「香味あえ」が原因で、ほうれん草、ささみ、ネギ、しょうが汁などが材料であった。具体的な原因食材は不明。
調理室内が30度以上の高温状態だったことが原因。
2002年 福岡市内の保育園において、O157の集団感染事例。
保育園の給食にあったきゅうりの浅漬けからO157が発見されたが汚染原因は不明。患者は90名。
2006年 香川県の老人福祉施設で、O157による集団食中毒が発生。
43人の患者と6名の死亡者が出た。原因食品は老人福祉施設で提供された浅漬。
2011年 栃木県の老人保健施設にて、O157とO145の混合感染が発生。
患者は老人保健施設の26名。原因食品はなすと大葉の揉み漬け。
2011年 石川県の高齢者関連2施設で、O157の感染が発生。
患者は9名。原因食品は付け合せの大根おろしと大葉。
2011年 福岡県の老人福祉施設でO157の集団感染が発生。
患者は13名。原因食品は食材のキュウリ。
2012年 北海道札幌市でO157の集団感染が発生。
白菜の浅漬けが原因食品とされ、高齢者施設で105名、施設以外で64名の患者を出した。
また、高齢者施設では7名、施設以外では1名の死亡者が出た。
2014年 静岡県葵区で行われた安倍川の花火大会において、露天で販売されていた冷やしきゅうりを食べた人がO157に感染。510人の患者を出した。

事件性のあった集団食中毒の例だけでもこんなにたくさんあるのです。

どの事件もO157の集団感染でしたが、そもそもO157とは何かをもう少し掘り下げてみてみましょう。

病原性大腸菌O157


O157とはオーイチゴーナナと呼ばれる、食中毒の原因になる細菌です。

覚えている方も多いと思いますが、1996年に発生した、かいわれ大根が原因とされた病原性大腸菌O157の集団感染です。

かいわれ大根が原因とされましたが、後に原因は不明と撤回され、風評被害を受けた農家の方々が廃業や自殺などがあり大きな社会問題となりました。

この事件をきっかけにO157は有名な食中毒となり、広く知られるようになりました。

症状は死者を出すほどなのでとても恐ろしいです。詳しくはリンク先にまとめてあります。

食中毒 O157とは、オーイチゴーナナと呼ばれる腸管出血性大腸菌

O157は特定の野菜が原因ではない


O157の食中毒は、原因がはっきりしないことが多いのです、集団感染で全員がコレを食べていたから、原因食材はコレみたいな曖昧な感じになってしまいます。

問題は食材なのか調理過程や保存方法なのか、具体的な原因がわからないので、消費者は「具体的になにを避けたら食中毒にならずに済むのか?」と不安がなくなりません。

ただ、はっきりしていることは、肉や魚介類、卵のように火を通していない野菜は火を通した野菜より、食中毒の危険性が高くなることです。

生野菜から感染する可能性のある食中毒菌はO157だけではありません、他の食中毒も知っておきましょう。

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生野菜が原因の食中毒

生野菜が原因の食中毒はO157だけではありません。

サルモネラと呼ばれる、動物の腸内に生息している菌です。

動物の腸だけでなく、川や下水など自然界に広く存在する菌で、様々な食材に付着しています。主に生肉や生卵、加熱不十分の卵料理、生の貝類、サラダなどが感染源とされます。

また、ペットの犬や猫が菌を持っていることも珍しくありません。ペットから感染する例もあります。詳しい症状はリンク先にまとめてあります。

食中毒の原因サルモネラ菌とは、治療や感染源まで詳しく紹介

他にもコレラ菌赤痢菌といったものもありますが、この2つは国内で起こることは少なく、海外から輸入されたものか、海外旅行先が多いようです。

症状
コレラ菌 コレラ菌に感染してから症状が出るまでの期間は1日~5日。早ければ数時間で発症するとされます。

主な症状は下痢で、ほとんどの場合は症状が軽いか無症状です。

ただし、重症化すると、腹部の不快感や不安感、嘔吐、白い下痢便が症状として出てきます。

下痢による急性脱水症状が進むと、血行障害や血圧低下、頻脈、痙攣などを起こして死亡することもあるそうです。

赤痢菌 赤痢菌に感染してから症状が出るまでの期間は1日~5日。主な症状は発熱、下痢や腹痛です。

成人であれば症状は軽いことが多く、軽い下痢、1日~2日の発熱が起こりますが、1週間程度で回復します。
しかし、重症化すると全身倦怠感や悪寒、40度近い発熱、腹痛が起こり、出血を伴う下痢便を垂れ流すこともあるようです。

症状が進むと、溶血性尿毒症症候群(HUS)や敗血症、中毒性巨大結腸症などの合併症を引き起こし、死亡する場合もあります。

食中毒を回避しながらサラダを食べる方法


野菜が原因で起こる食中毒を予防するには、火を通すことが最善です。

しかし、火に通したレタスなど食べる気しませんよね?

安心してください、良い方法があります。

  • 水で念入りに洗って菌を落とす
  • 基本的に食中毒菌は肥料の動物の糞、虫、土や水に潜伏しているため、野菜の表面についています。

    とくに葉の凸凹に菌が溜まりやすい葉物野菜、皮を剥かずに食べることが多いナスやトマト、きゅうりなどの果菜類には要注意です。ごぼうやレンコンなど根野菜にも気をつけましょう。

    ブルームと呼ばれる物質をご存じでしょうか?野菜の表面が白っぽくなる物質です。ブルームは野菜や果実が自らを守るために分泌する物質なのですが、そのブルームが水分を弾いてしまうので、洗うときは野菜の表面を手で撫でるように洗うと良いでしょう。

  • 湯通しをする
  • 野菜につくような食中毒菌は、基本的に熱に弱いものばかりです。サルモネラやO157などの大腸菌は1分間、75度以上で加熱することで死滅します。

    「お湯につけたらサラダに使えない!」と思うかもしれませんが、すぐに冷たい水で冷やせば、レタスなどは歯ごたえも失わずにサラダで使えます。やりすぎるとダメになってしまうので、サっと短時間で行いましょう。

しっかり洗ってから、湯通しの順番で行いましょう。

50度洗いをご存じでしょうか?おすすめです!

まとめ


食中毒といえば肉や魚、卵などのイメージが強いですが、野菜で感染することも珍しくはありません。

自然界には食中毒の原因菌がいたるところに存在します。自然のまま育った野菜にも様々な菌がついています。その菌の中に食中毒菌が紛れている可能性があるのです。

「◯◯産の野菜だから安全」「有機栽培、無農薬だから安心」と思わず、どんな野菜であってもしっかりと水洗いするようにしましょう。
食中毒や食あたりに関するまとめ

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